第3章 優しいアイツ
怜央:「...ねぇ 凛花。」
凛花:「...?」
怜央:「...俺は凛花のことが好き...大好き。」
凛花:「っ!」
怜央:「だから何かあったならちゃんと言って欲しい。」
怜央は凄く苦しそうな表情を浮かべながら言った。
何で怜央がそんなに苦しそうな表情をするの...。
凛花:「...。」
怜央:「...凛花が1人で苦しんでるのにそれを見てることしか出来ないなんて辛いよ。」
凛花:「...。」
...だからそんなに苦しそうな 辛そうな顔をしてるの...?
怜央:「...どんなことでも呆れたり 嫌いになったりしないから。」
凛花:「...本当...?」
怜央:「うん。不安なら指切りしてもいい。」
凛花:「指切りって...。」
凄く真剣な眼差しで言う怜央と言った単語とのギャップに思わずクスッと笑ってしまった。
怜央:「はい。凛花も指出して。」
怜央もクスッと笑うと小指を私に差し出した。
私も恐る恐る小指を出すと怜央はそれを絡め取って指切りをした。
怜央:「指切りげんまん 嘘ついたらー...凛花にキスするのを止める!指切った!」
凛花:「何そのアレンジ。」
怜央:「俺にとって凛花にキス出来ないとか触れられないのが1番辛いの。」
凛花:「〜!」
怜央:「じゃあ今指切りしたし言ってみて?」
そう言われ 私はそれでも言おうか言わないか迷ったけど私は覚悟を決めて言うことにした。
凛花:「...怜央が女の子の差し入れがポケットの中にあるのを見て...昼休みに私以外から受け取りたくないとか言ってたのにって...。」
怜央:「...。」
凛花:「それでモヤモヤして...でもこんなこと言ったら怜央に嫌われるかもって...呆れられて面倒臭いなって思われるかもって思って言えなかった...。」
怜央:「それでどうしていいか分からなくて泣いちゃったんだ...?」
凛花:「...うん...。」
すると怜央は俯くと大きなため息をついた。
やっぱり呆れられたかな...。
そう思っていると怜央は何故かクスクスと楽しそうに笑って私を見上げた。