第1章 幼馴染のアイツ
この言い方...確信犯だ ...。
凛花:「心臓が持たないよ...。」
顕嵐:「...俺は凛花といるだけで心臓が持たないけどな...。」
凛花:「えっ...。」
顕嵐とは反対側に顔を向けた伏せていたのを反転させて顕嵐の方を向く。
顕嵐:「ずっと好きだったヤツとやっと両思いになれて 手を繋いでも何をしても今までとは違う反応するから...。...ますます可愛いなって思うよ...?」
顕嵐は私の顔にかかる髪を耳にかけながらクスッと笑って言った。
凛花:「...じゃ...じゃあ私は今も顕嵐のこと ドキドキさせてるんだ?」
顕嵐:「まぁね?でも俺は肉食系だからさ...。」
そう言うと顕嵐はニヤッと笑うと 私の頬に右手を添えて親指で唇をなぞった。
凛花:「〜っ⁉︎」
顕嵐:「凛花が俺のことををドキドキさせたそれ以上に...お前のことをドキドキさせる。」
凛花:「...もう...っ!」
そう言うと顕嵐はクスクスと笑いながら私の頬から手を離した。
顕嵐:「だから俺以外は眼中に入れるなよ...?」
凛花:「あっ...当たり前だよ...。...顕嵐の顔見ただけでこんなにドキドキしてるんだから考えられないよ...。」
顕嵐:「...だろうな。」
顕嵐はクスッと笑いながらそう言うと頭をゆっくりと撫でた。
今まで幼馴染だから顕嵐のことは何でも知ってると思ってたけど 意外と肉食系な所とか初めて知ったな...。
これからもっと私の知らない顕嵐の1面を見ていくのかな...?
そう思うと何だかくすぐったい気持ちになった。
凛花:「...♪」
すると顕嵐は私の頬を人差し指で指しながら言った。
顕嵐:「なーにニヤニヤしてんの?」
凛花:「ニヤニヤなんかしてないよ!」
顕嵐:「ううん。してた。で。何 考えてたの?」
顕嵐に嬉しそうな顔で私のことを見つめて言った。
凛花:「...笑わない?」
顕嵐:「うん。」
凛花:「...幼馴染だから顕嵐のことは誰よりも知ってると思ってたけど 知らないことも沢山だなって。だからこれからもっと沢山知れるのかなって...。」
顕嵐:「...!」
そう言うと顕嵐は顔を腕で隠した。