第1章 幼馴染のアイツ
凛花:「バカにしたんでしょ?」
顕嵐:「そうじゃなくて...不意打ちで可愛いこと言うな...。」
目から下を腕で隠しながら目を逸らして顕嵐が言った。
凛花:「?」
顕嵐:「あーもう!」
意味が分からなくて首を傾げてると 顕嵐は私の頬に手を添えると そのまま口を塞いだ。
顕嵐の顔が近づく前に僅かに頬が赤くなっていたように見えたけど あれは気のせいなのかな...。
そう思ってると唇を離した顕嵐がおでこを引っ付けたまま 私の目を真っ直ぐに見つめて言った。
顕嵐:「あんまり可愛いこと言うと こうするから。」
そう言うと顕嵐は私の唇を人差し指でツンツンと突いた。
凛花:「っ!」
顕嵐:「分かった?」
凛花:「...ズルイ...。」
顕嵐:「ん?」
凛花:「...そんなこと...言われたら...もっと言いたくなる...。」
顕嵐:「‼︎」
凛花:「...やっぱり今のはなし!」
そう言うと私は両手で顔を覆うとそのまま後ろの壁に背中が着くまで顕嵐から一気に離れた。
顕嵐:「...かよ...。」
顕嵐が何か言った気がするけど恥ずかし過ぎて全く聞こえなかった私は恐る恐る顕嵐の方を見ようとしたら 顕嵐が私の手を片手でどけた。
そして私のことをまるで食べてるような激しいキスをした。
息ができなくて胸を叩くと ゆっくりと唇を離して 熱っぽい眼差しで私のことを見つめた。
顕嵐:「そんな俺のなけなしの理性を剥ぐようなこと言わないで?」
凛花:「えっ...。」
顕嵐:「これ以上ことをしたくなる...。」
凛花:「!」
そう言われて私は顔を真っ赤にしながら俯いた。
すると顕嵐はクスッと笑いながら私の頭をゆっくりと撫でて言った。
顕嵐:「大丈夫。まだそんな取って食ったりしないから安心して?」
そう言うと私のバックを持って 私の方に手を差し出した。
顕嵐:「じゃあ...そろそろ行こうか?」
凛花:「うん...!」
そう言うと私はつい数日前まで恥ずかしかった恋人つなぎを抵抗なくすんなり受け入れると 握る手に少しだけ力を入れて教室から出た。
これから先のことはまだ分かんないけど...顕嵐とだったらいいのかもな...。
そんなことを思いながら顕嵐の隣で他愛もない話をして笑いながら駅へと向かった。
♡...Fin...♡