第1章 幼馴染のアイツ
顕嵐:「本当に可愛い...。」
凛花:「⁉︎」
顕嵐:「そうやって驚く顔も恥ずかしがって顔ごと逸らすところも...後 困った時に涙目になるところも...全部が好き。」
凛花:「...っ!」
そう言うと左手を離すと私の座ってる席の机に頬杖をつきながら私を見つめた。
顕嵐:「てか...俺がいつから凛花の好きか知ってる?」
凛花:「...知らない...。」
顕嵐:「だろーな。小6の時からだよ。」
凛花:「えっ...!そんな前から⁉︎」
すると私の顔を見て顕嵐はクスクスと笑いながら言った。
顕嵐:「だから言っただろ。凛花を好きになった時点で長期戦になるのは覚悟してたって。」
凛花:「全然分からなかった...。」
顕嵐:「だと思う。だって凛花 そこそこ頭が回るはずなのに 恋愛だけは超がつくほど鈍感だもん。」
凛花:「バカにしてるんでしょ...。」
顕嵐:「ううん。むしろそうゆう所も含めて好きだから。」
凛花:「〜!」
顕嵐の言葉に恥ずかしくなった私は思わず机に顔を伏した。
すると顕嵐は私の頭をゆっくりと撫でた。
手の大きさとか体温とか匂いとか...昔から変わらないからこんな状態でもなぜかしてもらうと安心する。
そんなことを思っていると 顕嵐が優しい声で言った。
顕嵐:「小6の時のバレンタインで凛花がチョコくれなかったじゃん?」
凛花:「小6のバレンタイン...?あげなかったんだっけ?」
私はゆっくりと顔を上げて顕嵐の方を見た。
顕嵐:「うん。...あの時 クラスの女子とか他のクラスの会ったこともないような女子からチョコを沢山もらったんだよ。」
凛花:「うん。それは覚えてる。あまりに沢山会ったから 先生がゴミ袋渡してそれに入れて持って帰ってたよね。」
顕嵐:「うん。あの時 毎年もらってる凛花からのチョコが貰えなくて凄くショックだったんだよ。」
凛花:「...。」
顕嵐:「で 何でショックなんだろって思いながら他の子から貰ったチョコ食べてたんだけど だんだん虚しくなってきて...。その時に何となく気付いたんだよね。凛花が好きなんだって。」
凛花:「そう...だったんだ。」
私が熱くなるのを感じながらそう答えると俯いた。