第1章 幼馴染のアイツ
すると結奈はクスッと笑いながら言った。
結奈:「じゃあ...顕嵐君が凛花のことをほっといて他の女の子と凛花にしてたようなことをしたらどう?」
改めて言われた通りに考えてみる。
ワガママに付き合って 他愛もない話で時間が過ぎて 勉強教えてくれて 迷子になりそうになったら手を引っ張ってくれて...。
こんなことを私以外の人にするなんて...ー
凛花:「...イヤだ...。」
結奈:「...?」
凛花:「顕嵐が私以外の子といるなんてイヤだ。」
すると結奈と咲良は顔を見合わせてからニコッと笑ってこっちを見た。
結奈:「それが好きってことだよ。」
凛花:「!」
すると今まで黙って話を聞いていた咲良が口を開いた。
咲良:「結奈。そこまで。」
結奈:「はーい。」
咲良:「私には幼馴染がいないから分かんないけど...幼馴染って距離が近過ぎて分からないこともあると思う。」
凛花:「...。」
咲良:「顕嵐君も待ってくれるみたいだし 結奈が言ってたことも踏まえてゆっくりと考えてみたらどう?」
凛花:「うん...。」
私の思ってることを2人に正直に言ったおかげで少しだけ気持ちが軽くなった気がする。
それに自分の気持ちが本当はどうなのかも 少しだけど分かった気がする。
凛花:「2人とも 話 聞いてくれてありがと。」
結奈:「いいよ。てか友達なんだから当たり前だよ!」
結奈はニコッと笑ってそう言った。
咲良:「てか...凛花は美勇人君とも仲が良いんだね?」
凛花:「うん。」
結奈:「いいなー!凛花が羨ましいっ!」
凛花:「何で?」
結奈:「イケメンに囲まれまくりじゃん!」
凛花:「...まぁ確かに2人ともイケメンだね。」
結奈:「私もイケメンな幼馴染が欲しかったなー。」
そんなことを話してると1時間目の授業が終わろうとしていた。
ー放課後ー
結奈:「じゃあねー。」
咲良:「バイバイ♪」
凛花:「バイバーイ。」
2人と別れて帰る準備をしていると 私の隣に準備が終わった顕嵐がやって来た。
何も言わずに私の隣の席に体をこっちに向けながら座った。
そして足を組んで机に肘をつきながら私を見つめてくる。
何か 今日2人に本当のことを言ったのもあって変に緊張する。
そんなことを思いながら準備を終えると顕嵐の方を見た。