• テキストサイズ

気になるあの人

第1章 幼馴染のアイツ



凛花:「はい...。」

咲良:「ちょっと来なさい!」

結奈:「てか強制連行ー。」

そう言うと1時間目の授業が始まる前に強引に教室から連れ出されて 屋上に向かった。

屋上に向かう途中で両耳にイヤホンをして音楽を聴きながら歩いてる美勇人に会った。

私の両腕をがっちりとホールドして連れていかれてる姿に驚いたのか目をやや見開いて私のことを見た。

これはこれでまた聞かれそうかな...。

そんなことを思いながら屋上まで連行されると 咲良が屋上のドアの鍵を閉めた。

そして結奈が隅に置かれてる椅子を3脚持ってくると日陰に並べた。

私を挟むように2人が座ると 2人は興奮気味に言った。

結奈:「昨日 何かあったんだよね⁉︎」

咲良:「全部洗いざらい話してもらうからね?」

凛花:「はい...。」

そう言うと私は昨日の図書館での出来事からかいつまんで話した。

2人はニヤニヤしながら私の話を黙って聴き終えると 体を両手で包みながら身を捩った。

結奈:「そこらの少女漫画なんかよりもキュンキュンする!」

咲良:「青春かよ!」

凛花:「...青春ですね...。」

そう言ってさりげなく相槌を打ってると 結奈が言った。

結奈:「でもさ やっぱり顕嵐君 凛花のこと好きだったんでしょ?」

凛花:「うん...。」

結奈:「しかも顕嵐君のその言い方からして だいぶ前からの片思いだよ。」

咲良:「確かに。それを踏まえて本人も行動してるみたいだしね。」

結奈:「まぁ顕嵐君の気持ちは凛花以外は皆 誰もが気付いてると思うけどさ...。」

そう言うと結奈は1度言葉を区切ってから 私の方を真剣な眼差しで見つめるとニコッと笑った。

結奈:「それでさ。凛花は昨日の顕嵐君からの告白を受けて 彼のことをどう思ってるか考えた?」

凛花:「...。」

咲良:「そうだよ?顕嵐君は今の幼馴染の関係じゃなくてカレカノになりたいって凛花にちゃんと伝えたんだから 凛花なりにちゃんと考えて答えを出さないとね?」

凛花:「...あのね...。」

咲良:「うん。」

凛花:「正直 本当に分からないんだ...。」

咲良:「...。」

結奈:「...。」

私の話に黙って耳を傾けてくれる2人に 私の思ってることを伝えようと支離滅裂になりそうになりながら言った。



/ 66ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp