第4章 再開
翔さんと大野さんが一緒に楽屋に戻ってきた。
「お帰り~、大ちゃんどこ行ってたの?」
「ごめん、心配かけたみたいだね…
時間が空いたからロケの打ち合わせしてた」
「そうだったんだ。
翔くんの体調が大丈夫なら収録始めようってスタッフさんが聞きに来たから、大丈夫って答えたんだけど、翔くん行ける?
なんか、顔が少し赤い気がするけど」
翔さんが潤くんに聞かれ、慌てたように答えた。
「そう⁈今少し動いたからかな…全然問題ないよ」
「それならいいんだけど…無理しないでよ?」
「うん。ごめんな、気使わせて」
「ううん、なんともないならいいんだ…
それじゃスタジオ行きますか」
「はーい!」
相葉さんが元気良く返事をすると皆で楽屋を出た。
一番後ろを翔さんと並んで歩いた。
俯きがちに何か考え込んでるような翔さん。
「翔さん?どうかしたの?
やっぱり具合悪い?」
そう声を掛けると、はっとしたように顔をあげ俺を見た。
「ううん、何もないよ?大丈夫…
ごめんね、心配かけてばかりで」
「そんなこと考えなくていいから。
恋人なら当然でしょ?普通の状態じゃないんだから」
そう言うと、一瞬翔さんの顔に影が落ちたような…
「うん…ありがと、ニノ」
微笑んだ翔さんはいつもの翔さんの笑顔だった。