• テキストサイズ

あの日の君に 《気象系BL》

第4章 再開


翔さんの記憶がなくなってから1ヶ月が過ぎた。

相変わらず翔さんの記憶が戻る気配はない。

翔さんの記憶では俺と付き合ってる事になっていたから、俺は何も訂正せず付き合いを続けた。

「あっん、ニノ…もう、ム、リ…」

「無理じゃないでしょ?まだイケるよね?
俺、まだイってないんだけど?」

初めての時こそ翔さんのなすがままだったけど
回を重ねる毎に、翔さんとの行為を堪能出来るようになってきた。

「ああっ、ニノ…また、イ、ちゃ…」

「いいよ、何度でもイって?」

「や、だ…ニノ、も…」

可愛いおねだりと共に俺の背中に腕を回し掻き抱く姿に愛しさが増す。

「うん、一緒にイこうね?」

そう言うと嬉しそうに微笑む。

何度か腰をより深く送り込むと翔さんの体がしなった。

「あっ、んっ、あああぁっっ!」

「ん、くっ…」

翔さんの締め付けに合い、同時に熱を吐き出す。

「はぁ、んっ…」

達した後の翔さんはとても妖艶で、いつも心奪われる。

ただ、どんなに激しく攻め立てても、あの日の様に翔さんが乱れる事はなかった。

「翔さん、大丈夫?」

「ん、大丈夫…だけど、そんな心配するならこんなに激しくしないでよ…」

「ははっ、ごめんね?翔さん相手だとつい本気になっちゃって」

「なにそれ?誰か俺以外の人と比べてるの?」

ちょっと剥れる翔さん。

「違うよ、俺が本気になっても翔さんのこと満足させられないんじゃないかと思って」

「そんなことないよ…俺そこまで性欲強くないし…
そんな言い方されたら、それこそ俺がニノと誰か別の人比べてるみたいじゃん」

そう言われてハッとする。

確かに比べてるのかもしれない…

初めて翔さんを抱いた時の、あの乱れた姿を大野さんはいつも見ていたのか?と、考えてしまう。

それにふたりが抱き合ってた時に聴いた、背筋がゾクリとするほど艶かしい翔さんの声…

『さと』と呼んだあの声で、俺を呼んではくれないのか…
/ 147ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp