第11章 年末
「駄目でしょ!このクソ忙しいときに」
「ほら、急いで移動だよ!生放送なんだから間に合わないと大変なことになる」
「あ~前にあったね、走ったこと」
「あの時あなたは居なかったでしょ」
「あ、そうでした…」
「ほら、マジで急がないと今年も走ることになるよ?」
「智くん、急ごうか?」
「だな」
「あ、あと10秒で来年だぁ!」
「いくぞ!5秒前3、2、1、跳べー!」
5人揃ってジャンプした。
「明けましておめでとう、今年もよろしく」
5人の息ぴったりな挨拶が楽屋に響く。
「さ、行くぞ」
松潤の声がして皆が歩き出した、その後をついて行こうと足を踏み出すと腕を掴まれ引き戻された。
「智くん?」
後ろにいるのは智くんだけ、振り返った瞬間に軽く触れるだけのキスをされた。
「今年もよろしく…去年以上に幸せな年にしような?」
ニコッと笑う智くん。
「うん」
俺も笑顔で答えた。
去年よりも今年、今年よりも来年…俺たちだけじゃなく皆が幸せな年になりますように…
「おふたりさん!早くー!」
楽屋の外で相葉くんの叫ぶ声が聞こえる
「「は~い!」」
幸せな年に向かって、ふたり手を繋ぎ走り出した。
End