第9章 深愛
翔くんにキスをすると翔くんの腕が俺の首に巻き付いた。
こんなに求められるようなキスをするのも初めて…
脳ミソが痺れるようなキス…
今までしてきたことは、なんだったんだろうと思うくらい、違う行為に感じる。
翔くんの後ろの口に指を這わすと、ヒクヒクと蠢いてるのがわかる…
今までは、入れる為に解していただけだった。
ここを触られて、翔くんがどう感じるかなんて、深く考えたこともなく
入れられれば、それなりに気持ちいいんだと思ってた。
でも、違うんだよな…
ここにも気持ちいい場所があるんだ。
ゆっくりと指を押し込んで行く…
「はあっ、ん…」
俺の指に絡みついてくる翔くんのナカ…
ゆるゆると動かすと今までとは違う翔くんの反応。
「あっん、あ、あっ…」
最初からこんなに感じてることなんてなかった…
背中を仰け反らせ甘い喘ぎ声を漏らす…
さっき吐き出したばかりの翔くんの中心が、また硬さを取り戻してきた。
指の数を増やし俺はある場所を探す。
奥の方の壁を擦ったとき、翔くんの喘ぎ声が一際艶を持つ。
「ああぁんんっ!」
声を出した翔くん本人も驚いた顔をしている。
「な、に…いま、の…」
「知らなかった?男の体でもあるんだって、気持ちよくなる場所…
俺も知らなかったんだけどさ、昨日翔くんと別れてから調べてみた
俺、ほんとなんも知らないで翔くんの事抱いてたんだよな…
ごめんな、俺だけいい思いしてて…」
「違うってば…俺は智くんに抱かれてるだけで良かったんだよ
ほんとにそれだけで幸せだったんだ」
翔くんの瞳が潤んできた。
「わかってるよ…でもそれって、翔くんが俺のこと好きでいてくれたからだろ?
翔くんの俺に対する気持ちがあったから、翔くんは尽くしてくれてた…
だからさ、これからは俺が気持ちよくしてあげる
翔くんが俺にしてくれてたように」
止まっていた指を動かし始め、さっきの場所を再び擦る。
「ああっ!智くん!やめっ!あ、あっ…あんっ!」
「止めないよ…もっと、もっと感じて」
「あああっ!やぁっ!さ、と…し、くん…いっ、しょが…いい…」