第6章 カラダに刻まれる2人の気持ち
「いや!忘れてくれ、全く可愛くなどない」
「なっ!何ですかそれ!」
「その調子が一番いいよ、お前は」
「うっ……」
「俺は付き合うとかよく分からん、それはアイツも一緒だと思う」
「アイツって、ゾロさんのこと…?」
「ああ。本当は好きな女なら独り占めしたくなるんだろうけど、それもちょっと違うんだ」
「そんなに好きじゃないってことですか?」
「はぁ?今まで何聞いてたんだお前…俺はできればお前に俺以外の男と馴れ合ってほしくねぇよ」
「ちょっと頭が混乱してきました」
「悲しいかな、俺だけのものになるお前が好きなわけじゃないんだろうな俺は…」
「天然で感情むき出しで鈍臭い、みんなと分け隔てなく付き合うお前が好きなんだ」
「それって褒めてるんですか、けなしてるんですか…」
「どっちもだな!」
「んんー…」
「でもな」
サンジさんが急に真剣な顔になって、私の後ろの壁に手を置く。
「多分お前が完全に誰かのものになってしまったら…」
「俺は狂うかもしれないな」