第5章 今日は私の部屋が狭い件。
トントントン…
「おはようございまーす」
「あ、サラおはよーっ!」
「おはようサラ、今日も可愛いわね、ふふっ」
ロビンさんにそっと渡された手鏡。
覗いてみると、そこには寝癖だらけの自分がうつっていた。
「あ!ギャーッ!!」
走って自分の部屋に戻る間、ずっとみんなに笑われてた。
何で洗面所に寄らなかったんだ…数分前の私。
「うわー結構ぼさぼさだ…ゴムで結んでごまかそう…」
「おはようございまーす…(2回目)」
「あ!サラ髪結んでる!そっちも可愛いわねぇー」
「残念。あのヘアスタイルも斬新で可愛かったのに、ふふふっ」
ああ、ロビンさんのツヤ髪が羨ましい…。
「…ぅす」
「やっと起きたかクッソマリモ!お前のせいで片付ねーんだよ、分かってんのか!」
「まーまー!揃ったからサンジくんの美味しい朝食食べましょ!」
「ナミさん!今日は美しいナミさんのために可愛いイチゴのデザートを用意してまぁーっす!」
いつもの日常すぎて、昨日の夜の混沌が嘘みたいに思えてきた。
もしかしたら、私の部屋の穴も夢だったりして…
「そういえばサラ~、部屋に穴開いてたぞ!どうしたんだぁあれ」
「うっ…ゴホゴホ!」
「ああ、サラ大丈夫?!ていうか穴って何?ウソップ」
「誰かに蹴られたような穴が開いてたぜ!サラがしたとは思えねーが…どこにそんな怪力を隠し持ってたんだ?」
「ば、私じゃないですよ!」
サンジさんが全っっ然こっちを見ない。
どうすんだあれ…。