第4章 時代と歴史
信玄「 …、あの影気になるな。
あの嬢さん、本当に危ない気がするが…迂闊に手は出せないな 」
独香の瞳には光があり、美しいと感じた
しかし、その奥には本人も気付いてないような影もあった
信玄「 影のある女か。新鮮だな 」
意味深に口角を上げ、落とした紙を広げる
信玄「 さて…顕如も何かしら動くか。
こっちも探りを入れていかなければな…生きていることがバレた以上、
大胆に動かせてもらおうか 」
その時、ふと彼女の名前を思い出す
[ 独香 ]
信玄「 …独香、か。俺のとこに来ないもんかなー 」
わざとらしく呟くと
気だるそうに、安土から出ていった
歴史の歯車が
少しづつ狂い始めるー