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バレーよりも甘い[HQ/R18]

第3章 ♡優しい先輩【菅原孝支】


ーコンコンコン。


スッとふすまが開く。


「山浦ー、いるかー? ...お、いた。」

入ってきたのは菅原先輩だった。

バレー部マネージャーとしてはじめての合宿に参加した私は、既に疲れきって壁に寄りかかっていた。

『あっ、菅原先輩。どうしたんですか?』

「ん、これ明日のメニュー。大地いま風呂だから俺が代わりに来たんだけど。」

そういいながらしゃがんで私に目線を合わせてくれる菅原先輩。

すっと差し出された紙を受けとると、そこにポタリと滴が垂れる。

「あっ、悪い。それ、俺の髪のだわ...。」

そういってプリントの濡れた部分を指差す。

ふとみれば、菅原先輩の髪の毛は濡れている。

『あ、えっと、全然問題ないです!』

私がこんなにぎこちなくなってしまうのも、実は菅原先輩のせいだったりする。

私が体験入部にいったときに、まっすぐ上だけ向いてボールを追いかける姿に、一目惚れしたのだ。


「そっか、よかった。」


そう言った菅原先輩を見ると、パチッと目があった。


...菅原先輩って、こんなに綺麗な目してたんだ。

近くで見れば見るほど、その瞳に吸い込まれていくような...。




__...ちゅっ。


『...ふぇっ?』

驚いた私は、手で唇を押さえる。


...キス、された?
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