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バレーよりも甘い[HQ/R18]

第2章 プレゼント【夜久衛輔】[生誕記念]


「リンカー、友達呼んでんぞー。」

そういってドア付近から私を呼ぶ黒尾。


『はいはーい』

そう返して廊下へ向かう。


「リンカー!今日3ー5数学あったっけ?」

「なければ教科書を!!」

拝んでくる他クラスの友達二人。


『...まさか、二人とも忘れたの?』

「「そうだよ!!!」」

さすがに、教科書なんて一冊しか持ってないし...あっ!

『ちょっと待ってて。』

廊下に友達を残し、教室へ戻る。

向かったのは、衛輔のところ。

『もーりすけ!数学の教科書持ってる?』

後ろから話しかけると、驚いてビクッと体を震わせたあと、「なんだリンカか。」と言って教科書を差し出した衛輔。

『ありがと~。』

私はそういって教科書を受け取り、廊下へ向かう。


衛輔は私の彼氏。

高校2年の夏、告白されて付き合い始めた。

黒尾には、背丈がどうとかって言われたけど、気にしない。私の方がちっちゃいしね!

私は衛輔の、部活頑張ってるところとか、お母さんみたいなところが好きだから。


...あと、ちょっとかわいいところも。


『お待たせ!』

そういって教科書2冊を渡したあと、友達を見送って自分も教室に入る。


「お疲れリンカチャーン」

『キモいな!』

話しかけてきたのはまた、黒尾。
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