第2章 (日)2次元の住人に釣られる先(オタク菊)
「いや、そういう事じゃなくて…あ、これお土産」
「あぁっ!その仕草を是非メイド服でお願いします!」
「絶対嫌だ」
「何故なのです!私はこの日が楽しみで楽しみでwktkしていたというのに!」
「なんでよ!だいたい着たって私じゃ似合わないって。エリザとかに着せてあげなよ」
「そんな事ないです!璃々さんなら絶対に似合います!ナース服でも巫女でもセーラー服でも…実はスク水もアリなのですがそれはコスにもう少し慣れて頂いてから…あぁ、失礼鼻血が」
「いや嬉しくないから!ていうかやめてそのキャラ崩壊。だいたいなんでこんな事になるわけ普通に遊ぼうよ!」
「いえ、私も自然の流れでこうなる事を望んではいたのですが、璃々さんがこちら方面に疎いのは知っていましたので、これではフラグが立たないと思い自分でフラグを立たせイベント発生まで進める事にしたのです」
至極真面目な顔で言うものだから、言い返そうとした私の言葉は霧散した。
「……菊のご飯は私を釣る口実だったわけ?」
「そんな非道い事はしません。もちろんお作り致しますとも。休日にここまでご足労願ったのですから」
菊がこういう事で折れないのは知っている。私はため息をひとつついた。
「…まぁいいや。菊の豪華なご飯ただで食べるのも悪いし」
「あぁ、良かった!ありがとうございます。では、こちらの服を着て頂いて…」
「うん」
渡されたメイド服を広げる。うわぁ、ふりふり。
「そして私の事は御主人様と呼んでください」
「うん…うん!?」
「食事も、作るのは私ですが配膳は璃々さんです」
「え…なにそれ、待っ」
「あぁ、奉仕とお仕置きイベントは必須ですので」
「菊の鬼!!」
「恐れ入ります」
神様…!
(御主人様、夕食の用意が整いました)
(ぶはぁっ!ktkr!璃々さんGJすぎます!)
(満足したなら脱いでいい?)
(駄目です、この猫耳を付けてまた写真を撮らせなさい)
(命令ですか。語尾をにゃーにすれば気が済むんですか)
(よくわかりましたね流石私の嫁です)
(誰が嫁だ)
2014/
(最早死語がちらほら…)