第9章 悪夢と決意
「リヴァイ、此奴を風呂に入れるの手伝ってくれ。
このままでは古城が泥で汚れてしまうぞ」
「・・・了解だ。折角掃除した廊下が泥で汚れるのは許せねぇ。
つーか、おまえならこいつを持ち上げられんだろ?
何故引き摺る?」
「抱えたら私まで汚れてしまうではないか」
バッサリ切り捨てたナナシにリヴァイは絶句したが、
直ぐ様「それもそうだな」と納得してしまう程、
彼は潔癖症だった。
「エルヴィンを引き摺った後の廊下の汚れはどうすんだ?」
「そんなものエルヴィン本人に掃除させれば良かろう?
会って早々セクハラする方が悪い」
「こいつが掃除すると思ってんのか?」
「では団長様を廊下や地下牢に放置しておいて良いのか?」
「・・・・・・まぁ、放置よりマシか」
放置したら部下達が何事かと騒ぎかねない。
リヴァイはナナシの判断を信じて、これ以上追及する事をやめた。