第34章 部下達の苦悩
「・・・でさぁ、被害甚大なんだけど、乱闘の原因って何?
つーか、そもそも何でエルヴィンがここにいるのさ?」
心底呆れた声色で尋問を始めたハンジは、
椅子に括り付けられている人類最強と団長様を睨みつけた。
不貞腐れたように沈黙を貫く二人はナナシに沈められた後、
暴れないように椅子に縛られ今に至っているのだが、
反省の色を見せない二人に苛立ったハンジが威嚇するように
椅子の足に蹴りを入れる。
「あんた達は、上官だろうっ!?止めに入った部下を
怪我させるなんて、どういう事なんだよっ!?」
モブリットとリヴァイ班の男三人は、エルヴィンとリヴァイを
止めようとした際、巻き込まれで暴行を受け、軽症といえど
打撲と青痣を作る羽目になったのだ。
ハンジでなくても額に青筋を立てて怒りたくなる惨状である。
因みにエレンは傷ついて巨人化すると面倒なので、
ペトラに食堂に隔離するように言っていた為、無傷だった。