第5章 謎の新兵
二人を無視してナナシは、オルオの乱入で中断していた
調理の再開をした。
このままではいつまで経っても食事が完成しないだろう。
それを見たオルオとエレンは慌てて「自分も手伝います!」と
言って手伝ってくれたが、悲しき事にエレンの態度が
余所余所しくなってしまったので、ナナシは密かに肩を落とした。
エレンのような新兵と、あんな砕けたやり取りはとても新鮮で
純粋に楽しかったのだ。
口調も敬語になって、名前を呼ぶ時も「さん」付けになったエレンは、
時折何か物言いたそうにしていたが、料理の完成と
リヴァイ達の帰還によって結局何が言いたかったのか
わからず仕舞いで終わってしまった。