第27章 ●罪悪の時間
あまりにも突拍子もない行動に驚き反応が遅れ、
気づけば口内に彼の大きな舌が這い回り、
敏感な箇所をなぞっていく。
ゾクゾクと押し寄せる快楽にナナシは危機感を覚え、
快楽で動かなくなってきた身体に何とか力を込めて、
エルヴィンを押し退けた。
その拍子にナナシはソファへと崩れ落ち、荒い呼吸のまま
何故こんな事を?とエルヴィンを見上げると、彼は先程と
同じ温度の無い瞳でナナシを見下ろしていた。
「言っただろう?俺は誰を犠牲にしても君を離さない、と・・・」
「な、何を・・・?」
そう尋ねようとした瞬間、エルヴィンはベルトでナナシの
両腕を後手に縛り上げ、着ていたシャツの前を乱暴に肌蹴させた。
ボタンが弾け飛んだシャツは腕に引っかかるよう後ろに
回され、腕の拘束がきつくなる。
抵抗する間もなくその状況に追い込まれたナナシは混乱する頭で
必死にエルヴィンへ尋ねた。
「何をするんだ!?私はもうお主を拒んだりしていなかったのに、
こんな・・・っ!」
質問には一切答えてもらえず、今度はナナシの穿いていた
スラックスと下着を一気に引き下ろされ、着ていた残りの
インナーも剥かれて、ナナシはあっという間にほぼ全裸に
されてしまった。
しかもソファに横たわっている状態だったので、
上から覆い被さるようにエルヴィンが逃げ道を塞ぐ。