第26章 迷い
「兎に角、私はナナシがここに来るまで全ての仕事を放棄するっ!
それが嫌なら私の前にナナシを連れてこい!」
人を殺しそうな目で睨まれたミケは渋々拘束を解いて、
エルヴィンに確認する。
「ナナシをここに連れてきたら、ちゃんと仕事をするのか?
本当に仕事を放棄せずにいられるのか?ナナシに襲い掛かって
返り討ちに合うような事にはならないと誓えるなら探しに
行ってくる」
「ナナシが私を返り討ちにしなければいいだけの話だ」
もうこれは話が通じないと判断したミケは、仕方なく
ナナシの探索に向かった。