第24章 本音のぶつけ合い
「なぁ、『もしも』の話をしても良いか?」
「?・・・あぁ」
「何?」
「・・・もしも自分が好きな人間と仲良くすることによって、
家族同然の者達が罰を受けなければならない状況だったら
・・・リヴァイとハンジは好いた者と結ばれようと思うか?」
「・・・・・・・」
「・・・・・・・」
ナナシの質問に二人は難しい表情で黙り込んだ。
暫しの沈黙の後、ハンジが恐る恐るといった風に尋ねる。
「・・・ねぇ、それってナナシがエルヴィンと結ばれると、
あの五人が罰を受けなきゃいけないって事?」
察しの良いハンジがすぐにナナシの言う『家族同然の者達』を
眷属の五人と見抜きそう返すと、ナナシは大きく溜息を吐き
首肯した。
もうここまで来たら黙っている方が難しいだろう。
ナナシとしても考えが行き詰まっていたので、
助言が欲しいところだった。