第3章 再会
「また超大型巨人が現れたのかっ!?」
エルドからトロスト区に超大型巨人が現れ、
開閉扉が破壊されて一時的に巨人達に占拠されたが、
何とか奪還する事が出来た事を教えてもらい、
ナナシは驚愕した。
「はい、しかも俺達調査兵団が壁外調査に行っている時でした。
巨人達の動きに気付いた団長がすぐ引き返す事を決断され、
トロスト区を守っていた駐屯兵団達と何とか合流して、
奪還に成功したものの犠牲も酷くて・・・」
特に実戦経験のない訓練兵には酷だったと、
苦い表情をしながら話すエルドの話には疑問点がいくつもあった。
「破壊された開閉扉をどうやって塞いだのだ?
トロスト区はもう巨人に占拠されておったのだろう?
容易な事ではなかったはずだ」
「・・・・・それは、兵長が戻ったら聞いて頂けませんか?」
エルドは言葉を濁した。
きっとそこに重大な機密事項が関わってくるのだろうと察して、
ナナシもそれ以上聞かなかった。