第18章 変態なのがバレました・・・
「え・・・マジッスか・・・?」
呆然とした顔でジャンが言葉を発すると、
アルミンが彼に耳打ちするように肯定した。
「うん、あまり広めて欲しく無さそうだったから
さっき言わなかったけど、ナナシさんは団長の恋人で
間違いないよ」
「へー・・・」
アルミンの言葉を聞くとジャンはナナシを頭から爪先まで
じっくり見つめる。
その顔は「団長はロリコンだったんだな」と言っているようなもので、
ナナシは「これはいかん!」と思った。
このままでは、エルヴィンが変態のドM野郎でロリコン
(ショタコンとも言う)の痛い奴になってしまう。
「いや、私はエルヴィンの恋人では・・・っ!」
「そうだった。私としたことが失言だった。ナナシは恋人ではなく、
結婚秒読み状態の婚約者で私の嫁だ」
人の気も知らず、いけしゃーしゃーとエルヴィンが
ナナシの言葉を遮ってそんな事を言い始めてしまった。
ナナシとしてもエルヴィンの事は好きなので嬉しくない訳ではないが、
素直にその言葉を喜ぶ訳にもいかない。
蟀谷をひくつかせながら、ナナシは一つずつ誤解を解こうと
努力する。