第18章 変態なのがバレました・・・
「それで、何故ナナシさんがここに?水を掛けられたのは
理解したんですが・・・」
誰も来ないような廊下の隅で、アルミンが困ったように言うと
ミカサも同意するように頷き「エレンはどうしたんですか?」
と質問してきた。
ミカサはいつでも『エレン命』らしい。
可愛らしい恋路だなと思いながら、ナナシがここに来た理由と
ミカサが知りたがっているエレンの事を教える。
「エルヴィンに来るように呼び出されてな。三日間はここで
お主達新兵や他の兵士達の鍛錬状況などを見て訓練メニューを
考えることになった。エレンは今も古城で訓練をしているはずだ。
私が考案した訓練メニューを置いてきたしな」
「そう・・・ですか」
ここにエレンが来ていないとわかるとミカサは明らかに
落胆した表情をした。
そんなミカサを見て場を取り持つようにアルミンが努めて
明るい声を出す。
「それにしてもナナシさんに訓練を見てもらえるだなんて
光栄です。正直、初の壁外調査は不安ですから・・・」
「誰でも初めては恐いものだ。短期間で出来るだけ
お主達が強くなれるように頑張るつもりで・・・・クシュン!」