The Anjel ー殺人鬼と悪魔に魅入られた人ー
第18章 Cooperation -協力-
『……え。』
「……悠。
それしっかり持っとけよ?」
『え、ちょ…嘘…!?!?
待ってよ…!!』
動揺する私を再び抱き上げたザックが
そんなことを言う。
焦る私をよそに、ザックは私を放り投げた。
『っ……。
あ……っぶないでしょっ!!』
集中していなかった私は、
危うく落ちそうになってしまった。
「……あ?
俺の投げ方は10点満点だろ?」
『っ〜!!』
こっち側に渡ってきたザックを睨みつけながら
そんなことを叫ぶと、
ザックは悪気がなさそうに、笑ってそう返してきた。
……この……!
ザック。
君、意味わかってないな……?
私が少し腹が立ったのは、言うまでもない。
「…おし。
もう行こうぜ。
…それも、さっきと同じなんだろ?」
『……たぶん。』
「わかるんだったら、さっさとやろうぜ。」
『…そうだね。
行こう……。』
「…おー。」
私達は再び梯子を上って、
階段を上がり、フロア内の2階の廊下に戻った。