The Anjel ー殺人鬼と悪魔に魅入られた人ー
第18章 Cooperation -協力-
再び地下にへと降りたザックは、
抜け落ちた床を軽々と飛び越えてしまう。
……が、
流石に私にはそれが出来なかった。
「……おい、何してんだよ。」
『……え。
あ、ごめん。
……ちょっと、無理かも……。』
「……はぁ?
……ったく。しょうがねぇな……。」
面倒くさそうに言うザックは、
再びふわりと軽く穴を飛び越えてみせてこちらに戻って来ては、
私を軽い動作で
ひょいっと抱き上げた。
『え…。
ちょ、ちょっと、待っ……____
何する気……!?!?』
「……何って…____
こうするんだよ……っ!!」
『っ……!!』
次の瞬間……____
抱き抱えられた私の身体は、
ふわりと宙を舞った。
私は空中でひらりと一回転して、
反対側の床に着地した。
『…………10点。』
綺麗に着地できた私は、
何故かつい、両腕をYの文字に上げて
小さな声で思わずそう呟く。
「……あ?10点だぁ……?
もう少し高くても良いだろ。
……100点とか。」
後からやって来たらしいザックが
私の呟きを聞いてしまったらしく、
そんな事を言う。
…………いやいやいや。
"もう少し"ってレベルじゃないよね?それ。
………っていうか………!!!!