The Anjel ー殺人鬼と悪魔に魅入られた人ー
第17章 Confirmation ー確認ー
「あぁ……?
ガラクタばっかだな……。」
辺りを見回して、ザックは呟く。
…私は、
というと……。
部屋の中央に、1つだけ異なった雰囲気を纏う、
小さな箱を見つけた。
私はしゃがみ込んで、その箱をじっと見つめる。
すると、
ザックが私に声をかけてきた。
「なんか見つけたのか??」
『この箱、少し気になるんだけど……、
開かないし、鍵穴があるみたいだけど、
私達、鍵なんか持ってない。
その上この小箱、
ここから動かせないみたい……。』
「…………そうか。
ったく、
何か手がかりがあると思ったけどなんもねぇな。
……無駄足じゃねぇか。」
私の返答に対して、
面倒そうに息を吐いたザックが、
踵を返して、来た道をまた戻っていく……。
ーカチッー
「……あ?」
その時、
ザックが何かを踏んでしまったらしく、
小さく、軽快な音がした。
…また、何かの仕掛け……??
ーミシミシ……ー
ーミシミシ…ミシィ……ー
床板の軋む音が聞こえた。
当のザックは、
それには気づいていないようで、
眉根を寄せて、不思議そうに首を傾げている。
『っ……。
ザック……!!』
「…!?」
私は、ザック渾身の力を込めて突き飛ばした。
ザックはよろめきながらも、
驚いて、私を振り返る。
……その表情は、
少し不機嫌そうだ。
……次の瞬間……____
ーメキメキッ!!ー
ーバキ…ッ!!!!ー
床板が、
私の体重で抜け落ちた…………。