The Anjel ー殺人鬼と悪魔に魅入られた人ー
第14章 Floor B2 ー地下2階ー
「____……このクズ。」
俺がそう吐き捨てた途端に、
ダニーはふつふつと湧いてくる"何か"を
吐き出すかのように、叫び出した。
「____彼女の瞳を見続けてきたのは、
……この僕だ。
なのに、お前みたいな奴に、
彼女が殺されたがっている……だって?
……ふざけるのもいい加減にしろっ‼
あの瞳は特別なんだ‼
僕は、ずっとずっと探していたんだ……。
生きているのに、死んでいて……
あんなに静かで美しくて……‼
お前なんかに、彼女の瞳をやるものか‼
彼女の瞳は僕のものだ‼‼」
ダニーは、体力が尽きそうにでもなってしまったのか、
そこで一旦言葉を切って、地面に両膝をついた。
俺は、半ば呆れたように返す。
「……それが、どーしたんだよ。
別に俺は、お前みたいに…
あいつの目なんかに興味はねぇよ。
……でも、あいつは俺に殺されたがってる。
それに、あいつを殺すのは……____
この俺だ。
……だから、
レイをどうするか決めるのはお前じゃねぇ。」
そう言ってから、
俺は勝ち誇ったようにニヤリと不敵に笑った。