The Anjel ー殺人鬼と悪魔に魅入られた人ー
第2章 The dawn ー始まりー
「……このエレベーター…。
上の階へのボタンしかない……?」
カードキーを使って鍵を開けて、エレベーターにへとたどり着いた時、レイチェルがぼそりと呟いた。
『……私も、こんなに地下に居た覚えはないな……。』
私は言ってから、壁の"B7"の文字をじっと見つめる。
…地下、7階……。
そんな巨大な施設が、作れるのだろうか…。
不思議に思い、考え込むように顎に手をあて、首を傾げたその時。
ーリーンゴーン、リーンゴーン…‼ー
どことなく不気味な音が、鼓膜を震わせる。
『…っ!?』
「……?」
不気味なそのチャイムの次に、言葉が紡がれた……。
その言葉は、とても気味が悪く、驚くべき内容のものであった…。
=ーー最下層の彼女達はいけにえになりました=
=ーーみなさま、各フロアにてご準備を=
=ーーここから先はプレイエリア=
=ーーゲートが開かれます=
言葉が終わると、再びあの不気味なチャイムが鳴り響く…。
ーリーンゴーン、リーンゴーン…ー
その音と同時に、エレベーターのドアが開いた。