• テキストサイズ

僕は昨日、不倫しました

第4章 謎の微笑みを向ける美女は!?


翌日は仕事のため郵便局へ向かった。
午前中はお客様窓口での対応に追われていた。
「いらっしゃいませ」
「ありがとうございました。お次の方どうぞ。」
またあの和服美人の子が来たなあ。そんなに届ける手紙でもあるのかなあ?やっぱり海外文通なのかな?
「いらっしゃいませ。あの、海外文通ですか?」
僕は恐る恐る聞いてみた。
「はい、私の双子の妹が国際結婚しましてフランスに嫁いだので手紙のやり取りをしてるんです」
「ああ、そうでしたか。それは素晴らしいですね」
なるほど、今流行りの国際結婚ってやつね。まぁ僕には縁がなかったけど。双子の妹がいるのかあ。きっと顔がそっくりだから相当な美人だろうな。

お客様窓口の業務をこなすとお昼の時間になった。この日は水島と食べた。
「さて、食べますか」
僕がお弁当を食べていると水島と午前中のことで話した。
「午前中のお客様窓口でよぉー。清水ったらあの和服美人に見惚れたもんだから!」
「いや、そんなことないって。現に僕は奥さんいるし」
とか水島に行っておきながら三股してます。奥さんの莉子、なるちゃんとサラちゃんです。ううっ、嘘ついたことになってるのが辛い。

でも待てよ?あの和服美人の子気になるなぁ。今度どこの店で働いているのか聞き出したいけど郵便局で聞くのもなぁ。

この日の帰りに莉子に頼まれた買い物をしにスーパーマーケットに立ち寄った。
ウィーンとドアが開くと店員の潔い声が店中に響いた。
「いらっしゃいませ」
郵便局ではお客様の相手をしている僕だがここではれっきとした客なのである。
「えっと、ニラと細切れ肉はっと」
今日はギョウザにするって言ってたから皮も買わなきゃな。
お肉コーナーまで来るとあの和服美人の女の子とばったり会った。
「あっ、郵便局のー。今日はどうも!」
「こちらこそ。顔を覚えてくれたなんて嬉しいです。それでお聞きしたいんですけど、どちらの和服店で働いているのでしょうか?」
僕がその子に聞くと名刺を出して渡してくれた。
「私の名刺です。住所と名前が書いてありますが、住所はお店のになってますので」
その子はにっこり笑った。
「へぇー三枝葵さんかぁ。三枝呉服店ねぇ」
「父に東京に二号店出すからやってみないかって言われて出したんです」
なるほど。今度、訪ねてみよう。



/ 134ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp