第3章 2人目の死角
そして僕らはメニューをそれぞれ注文していった。
「えっと僕はオムライス~とろ~り卵とチーズとデザートはフレッシュ桃のミルクプリンミニパルフェもお願いします。」
「かしこまりました。デザートは食後にお持ちますか?」
「お願いします。」
「それではメニューの方を繰り返させて頂きますね。」
メニューを注文した後は男4人で話に華をと言っても女子ほどではないが咲かせた。
「今日さぁ、武田部長にいきなり呼び出されたからてっきり悪い事でもしたのかと思ってさ。」
僕が話を切り出す。
「だよなー。いきなり来られると正直びっくりするぜ。」
西田が頷く。
「ですよね。心臓止まるのかと思いました。さすがにあれはやめて欲しいですよね。」
木下も僕の話に合わせてくれた。
暫くすると料理が運ばれていき僕らは話しながら食べた。
「うまいなあ~。」
西田がハンバーグを食べて嬉しそうに言った。
そしてみんなが食べ終わった頃に僕のデザートが運ばれてきた。
「お待たせしました。フレッシュ桃のミルクプリンミニパルフェです。」
ウェイトレスは笑顔で去って行った。
「おお!」
男子達が目を見張る。
「えっといただきます。」
僕だけがデザートを頼んだのでなんだか気まずかった。
「それで味の感想はどうなんだよ?」
西田がわくわくして聞いてきた。
「おいしい・・・です。」
「はぁ~?食レポできないのかよ?それじゃあ芸能界で通用しないぞ。」
僕の言葉に西田が呆れて言った。
「いや、別に芸能界目指してないし!」
すかさず僕が突っ込むと笑いが起きた。
「わははっは!」
こうして楽しい食事は過ぎていき最後はお会計のみとなった。
「よし!お会計だけど割り勘じゃつまんねーからじゃんけんで負けたやつのおごりな?」
西田の提案でじゃんけんをすることに。
「それじゃあいくぞ!」
「いいぜ。」
みんながごくりとつばを飲み込む。
「最初はグー!じゃんけん・・・ポン!あいこでしょ!」
「おっしゃぁ、勝った!」
僕は嬉しさのあまりの叫んでしまった。
「おい!そんなに大きい声出すなよ!みんなに注目されて恥ずかしいじゃんかよ。」
水島に水を差され僕ははっとした。
今回のおごりは言い出しっぺの西田になった。
「そんじゃあ、ごちそうさまでーす。」
「くっそ~言い出しっぺの俺かよ。」
西田は残念そうにため息をつきレジの方へと駆けて行った。