第9章 計画1:ラブホテルであなたと❤︎
それから職場で不穏な空気が流れた。そんなこともお構いなしに仕事を続けていると他のスタッフ達とは業務連絡しかしなくなった。
まぁ、スタッフには興味なかったから業務連絡だけでいいんだけどね。そんな時にある事件が起きることになった。
「すまないが、山城さんと戸田さんは本日付で退職してもらいます」
店長からの言葉に納得いかない2人。
「どうして私達賀辞めなけれならないんですか?」
「パワハラの訴えがあったんでね。申し訳ないけど辞めてもらうよ!」
この話し合いが朝、開店前に行われていたんだけど、私は笑いを堪えるのに必死で下を向いていた。他のスタッフの後ろに隠れていたからあたしの表情はバレていないはずよ。
朝の会が終わってあたしはウキウキしながら仕事に取り掛かったけど山城さんと戸田さんは浮かない顔をしていた。
そりゃそうだよ!あの2人を辞めさせて欲しいって言ったのあたしだもん。最近、あの2人からの視線とか言動とか嫌だったのよね。
ちょっとこっちが失敗したからってぐちぐちと煩かったから店長に取り行って辞めさせてもらっちゃった。うふふっ。
この日のスタッフルームで休憩をしていると店長が入ってきた。
「これで満足かい?」
「ええ、そうね」
「じゃあ、新しいウェイトレスを雇おうと思ってるけどサラさんが選んでいいよ。後日、履歴書を持ってくるから」
「ありがとうございます。さすがですわ!店長❤︎」
「そんなことはないさ。ははっ」
あー店長をこんなに簡単に動かせるなんて、あたしって天才だわ!と思うことにした。