第9章 計画1:ラブホテルであなたと❤︎
翌朝、目が覚めると店長はまだ寝ていた。
あたしは片手で布団を持ちながら胸を隠しつつ、もう片方の手でスマホを手に取って証拠写真を収めたわ。
カシャッ
暫くして店長がガバッと布団から起きてきて顔面蒼白になっていたわ。
「何がどうしてこうなったんだ?あっーーーー!!!?君は??」
「あら、昨日のこと何も覚えていなんですか?確かに居酒屋で話を聞きますと言ったのはあたしですけど、その後ホテルに行こうって言ったのは店長ですよ?」
あたしは笑いそうになり手で口元を隠しながら話す。
「嘘だー嘘だーー!君が誑かしたんだろ?本当のことを言ったらどうだ?」
「あら、じゃあ本当のことを聞きますか?昨日の店長の様子なら隠しカメラに撮ってありますの。万が一のことを考えてね」
店長が信じられないと何度も言うので、隠しカメラも見せてあげた。するとがっくりと肩を落として店長はため息をついた、
「それはすまなかった。しかしこれは・・・気の迷いだったんだ。これっきりにしてくれ!頼む!!!妻も不妊治療中で俺も協力してやりたいんだ!」
「でも昨日言っていた言葉と随分違うんですね。昨日聞けた言葉が本心かと思ったのに残念だなぁ。まぁ、いいですよ。店長の立場が危うくなるだけなんでね。どこに飛ばされるか覚悟した方がいいですよ!」
「わかった・・・・サラさんの言うことを聞くよ」
あたしが詰め寄ったら店長は堪忍したのか頷いてくれた。
「では言いますけど、あたし達の関係は絶対に誰にもバレてはいけません。職場では平然を装って過ごしてください。また奥さんを優先してもらって大丈夫ですが、1日に1回はLINEくださいね。それでは失礼します!あたしは荷物をまとめてこれで帰りますので店長も帰宅なさるならどうぞ!」
あたしはそう言ってさっさと着替えて荷物を取ると部屋を出てホテルをチェックアウトした。
今頃、店長はあの部屋で頭を抱えているのだろうか?
ついにやっちゃったわ。でもこれで店長のことは操れるわね。
そう考えるとなんだかワクワクした。