第6章 チョロっとこわい趣味?
「とりあえず君をお風呂に入れるよ」
チョロは私をお風呂につれていくと綺麗に洗ってくれたし、髪や尻尾も乾かしてブラッシングしてくれた。
なんだかんだ言ってもチョロも甲斐甲斐しいのね…。
身仕度を整え、部屋の中を片付けるとチョロはボスの様子を見てくるとかで私をパソコンの前に座らせ部屋を出ていった。
初めのようなピリッとした空気はもうないので、今度こそ真面目に勉強するとしよう。
って言っても、この武器データの中にはカッコいい武器はないなぁ…カラと出会った時に持ってた武器って日本刀だったよね…日本刀ってどれぐらい種類があるんだろ?
『う~ん…カラは日本刀…ジュウシーは打撃系かなぁ…日頃使ってる武器系統のが使いやすいよね…やっぱり』
どうせならいちのスナイパーライフルみたいに普通じゃ手に入らないようなのがいいなぁ。
後でチョロに聞いてみるか…。
暫くマウスをカチカチと操作し武器の詳細を見ながら暗記する。
ん?何かうるさいわね…?バタバタした足音がしたと思ったらバターンッッ!!凄い勢いで扉があいた。
「タキっ!!」
『あっ!カラ、お帰りなさい!』
「ちょっと、カラ松兄さん!人の部屋のドア壊すつもり?」
「タキちゃ~ん、ただいま~♪」
「たっだいまーっ!!」
凄い勢いで部屋に飛び込んできたカラに遅れてチョロとトドとジュウシーがきた。
『トドとジュウシーもお帰りなさい』
「タキ…話は聞いたぞ、兄さんがなんと言おうとやはりお前を置いていくんじゃなかった!」
『あー…うん…発情しちゃった…まぁ…そもそもの発端は私が逃げ出したのが原因というかなんというか…』
なんだか言いにくくて、モゴモゴと言い訳がましくなってしまう。
カラは私をヒョイと腰に抱える。
「タキを連れていくぞ、オレ達は部屋に戻るからな」
『あー、カラ、ちょっと待って!』
私はカラをポンポン叩いて止める、だってまだチョロに聞きたい事あるんだもん…。
『チョロ?聞きたい事ある、日本刀とかで現存手に入らない物とかってあるの?』
「えっ?妖刀とか国宝とか伝説で伝えられてる物とかかな…?」
『なるほど……ありがと♪チョロ』
「もういいならいくぞ」
『うん、いいよ~、チョロ、トド、ジュウシーまた後でね~!』