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【おそ松さん】とあるタヌキの事情

第5章 団欒中につき襲撃禁止


本当…無事だったから良かったものの…バットであの威力なんだもの。

『ある程度身軽に動けないと、いざとゆうとき逃げられないから…』

「アハ!小さいとベッドから落ちて鼻ぶつけるぐらい鈍いのにねー!」

「ちょっ!十四松兄さんっ!!」

「あー……」

『小さいとバランスとれないって言ったでしょ?鼻ぶつけるぐらいどうって事ないよ、これから先大怪我だってするかもだし、だいたい鼻血出したぐらいで大げさすぎなのよ』

「トド松…?鼻をぶつけた?鼻血?どうゆう事だ?」

カラ?何かまた…雰囲気が…。

『カラ?ベッドから飛び下りようとして小さいとバランスとれなくて、そのまま床に顔から落ちただけ…それだけよ』

カラはトドから私に視線を戻す…ひきつった笑顔で青筋が立ってる。

「そ、そうか…もう…大丈夫なのか?」

『いちがきちんと処置してくれたからどうって事ない、あれは私の不注意、トド達は何も悪くないからね?』

私の事でカラがトド達にあの怖い雰囲気を向けたのはなんとなくわかった。

『それよりも、明日皆とお揃いのスーツを着れるのが楽しみ、ねぇカラ?勉強もするけど身体も動かさないと鈍っちゃうから、明日着心地ついでに相手してもらってもいい?』

「ん?あ、ああ、それはかまわんが…だがタキ、足の怪我だってまだ治ってないのに大丈夫なのか?」

『えっ?もう治ってるわよ』

「ねぇ…足…ちょっと診せてもらってもいい?」

いちが足の包帯を外すと怪我をしていたところを何度も見直す。

「本当だ…傷後もない…なんで?」

『んーと、昔からあのくらいの傷なら舐めておけばすぐに治ってた…ほら、鼻だってもう大丈夫でしょ?』

「なぁ、タキ…あのさぁ、お前言ってない事多すぎだろ」

ボスが私を見て呆れた声をあげた。

『でもボス?私朝から普通に歩いてたでしょ?気が付いてなかったの?それに私にはやっぱりあたり前の事だから…だからその都度聞かれないとわかんないよ…』

「あー…言われてみりゃ確かにそうだわな、そりゃこっちが悪かった、じゃあこれから気になる事は指摘していくな♪」

『うん…そうしてもらえると助かる』

「大丈夫だ、これから少しずつでいい、分かり合っていけばいいさ」

そう言ってカラは私の頭を撫でる…こうゆう優しい雰囲気のカラは大好き…。
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