第5章 団欒中につき襲撃禁止
「おれも聞いてない」
「ぼくも!誰も来る予定ないよ!」
『そう…ボスに伝えて!こっちに物騒な車が向かってるって!』
「何?どうしたの!?なんでそんな事わかるのっ!?」
『鳥が教えてくれた…こっちに物騒な車が向かってるから巻き込まれないうちに逃げろって』
そう言うと置いてあるワンピースを着る。
トドは電話で話をしてる、ボスに連絡してるみたい。
「兄さん達!タキちゃんを応接室に連れていって!ボクは道路に設置してある監視カメラを見てくるから」
「OK …トド松、行くよタキ」
慌てて出ていったトドの後に私達も部屋を出て応接室に向かう。
ボス、カラ、チョロがいた、ボスは携帯で電話してる、たぶん監視カメラを見に行ったトドと話してるみたい。
「おっ!揃ったな、今トド松からの報告で確かにこっちに向かってる武装したトラックが一台いるってさ♪たった一台なんてこっちをなめてくれてるねぇ…」
「どうする?屋敷のトラップを作動させて白兵戦でもする?」
「いーや、屋敷の敷地に入られる前に叩くぞ!一松!お前のスナイパーライフルの命中精度試せるぞ♪タキ、一松のライフル出してくれ」
ボフンッ!!!
『OK 、ボス』
いちのライフルを出すと、いちはライフルを抱えて応接室を出ていった。
落ち着かない…いちについていったほうがよかったかな…。
窓から外を見る、ここは街から離れてるのか緑が多い。
「まぁ、そう心配すんなって♪一松ならちゃんと殺ってくれるからね」
見透かされてる…はぁ…ある意味怖い人だけど、なんだかそんな余裕さが安心する。
暫く外を見てるとコココン…窓が叩かれる、さっきの鳥だ。
窓を開けて手を差し出すと止まる。
《ねぇねぇ聞いて、さっき言ってた車ねぇ、ここに来る前に燃えちゃった》
『そうなの?』
《燃えたと思ったらバーンてバラバラになったよ、凄い音でビックリした》
『ごめんね、騒がせちゃったね、教えてくれてありがとう』
鳥達が飛んでいくと窓を閉める。
振り返りボスに伝える。
『成功したみたい…燃えて爆発したって』
丁度ボスの携帯が鳴る、相手はトドかな…。
通話が終わると、ボスは私を見る。
「なぁ…タキ?今のって鳥と話してたの?」
『うん?そりゃ動物同士だもん、話も出来るわよ?それがどうかした?』