第3章 フェロモンと発情期
お風呂から上がるとカラは身体を拭いて髪と尻尾を乾かしてブラッシングまでしてくれた、本当に世話好きなんだね。
「タキ、ちょっと待ってろ」
そう言うとバスローブで部屋を出ていった。
本当に広いベットだなぁ…二人で寝ても余裕だね~。
『本当に夢みたいなところだよね…』
ドアの音がした、カラが戻って来たみたい。
トレイの上に二つ茶色い液体が入ってる、それをベット脇のデスクに置くと、グラスを差し出す。
「ほら、タキ、風呂上がりにはこれを飲むといい」
『これは?』
「冷たいコーヒー牛乳だ」
『飲んだ事ない、いただきます』
甘くて美味しい、渇いた喉に優しい味、あっという間に飲み干した。
『カラ、これ凄い美味しかった♪ごちそうさま』
「だろう?これから風呂上がりには用意しよう」
カラはグラスを置くと、バスローブを脱いでベットの掛け布団をまくりそこに横になる。
「タキの寝る場所はここだぞ」
立て肘で自分の横をポンポン叩く。
『こんなに広いのにそんなに引っ付く必要ある?それになんでカラまで裸?人間は服を着て寝るんじゃないの?』
「フッ…オレは寝る時はいつだって一糸も纏わないぜ♪それに人肌は安心するもんだ」
『そうなの?まぁ…いいけど』
人肌…どんなものかと半分興味はある、だから素直にカラの横に寝る。
カラの腕を枕に引っ付く、ん?なんだかカラから甘ったるくて良い匂いがする…なんだろ…。
ドクンッッ!!ビクッ!!胸が大きく脈を打ち身体が跳ねた、これ…身に覚えある…発情期だ…でもなんで?発情期が来るにはまだ早い…。
ハッ…もしかしてカラの匂い?人間の雄のフェロモンに反応するなんて、あー…これはヤバイ。
うっ…離れなくちゃ。
『うぅ…は…あ…はぁ…あぁ』
カラは起き上がり私の異変に気が付いた。
「タキ?どうしたんだ?お、おい!?」
『カラ…ひぅ…ダ…ダメッ!!触ったらダメェ!!我慢…出来なくなっちゃ…う…は…発情…期…』
「発情期!?」
『カラ…のフェロモンに…反応し…ちゃったみた…い』
「ど、どうすればいいんだっ!?このオレは」
『自分で…処理…するから…お願い…見ないでぇ』
「処理?一度イケばおさまるのか?」
私は頷いた、でもそんな行為してるところ出来れば見ないでほしい…。