第12章 休日の過ごし方
『ん~…?この唄の女の子よ…ってカラっ!?』
お風呂場の扉を開ける音がしなかった、もしかしてそっと開けて聞いてたのっ!?
「部屋に戻って来たらお前がいなくてな、風呂場からまるでセイレーンのように綺麗な歌声が聞こえたからつい誘われて聞き惚れてたんだ♪」
『うぁ…声…掛けてくれればいいのに…////』
「ついでだからオレ達も入るぞ、な?カラ松くん♪」
カ「お…お邪魔します…////」
カラは身体を洗いながら聞いてきた。
「ところでさっきの歌はなんて歌なんだ?」
『あー…マザーグースよ…またカラ松さんの気分が悪くなりそうだから訳さないわよ…』
さすがに訳せないわよ…あの内容は…もしそのまま受けとめちゃったら何されるかわからないもん…。
身体を洗い終わった二人が湯舟に浸かる。
カ「でもあの歌はさすがにあの場では気持ち悪かった…」
『あんな感じの唄ならそれなりにレパートリーあるわよ♪母さんが私を食べたって唄とかね♪言葉遊びの唄が多いのよね、マザーグースは。例えばロンドン橋の唄なら皆知ってるでしょ?あれもマザーグースよ?なんて事のない橋の落ちる唄だけど解釈は人それぞれなのよね、ちなみに私は人柱の唄だと思ってるわよ♪』
カ「うわぁ…知らなかった…やっぱり怖い系なのか…英語で意味がわからない分、訳さなければまだましなんだな」
『う~ん…でもねぇ…そんな私でも思い出せない唄があるのよね…前に日が落ちる時にふとある言葉と一緒に思い出したんだけどね…二番までしか唄えなかったの、誰かに教えて貰ったって感じなんだけど…それが誰かわからないんだよね~なんだろね?』
「フッ…思い出せないならそんなに気にする程の事でもないんじゃないか?」
『まぁ…そうだよね…う~ん…』
はぁ…浴槽の縁に掴まりながら思案にふける、いきなりカラに腰を掴まれて引き寄せられた!?
『えっ?何?カラ?』
「そういえばオレもお仕置きがまだ途中だったのを思い出したんだ♪」
『はぁっ!?あれで終わりじゃないのっ!?』
「誰が終わりだって言ったんだ?チョロの邪魔さえなければあの続きがあったんだぞ?」
『はぁっ!?マジでっ!?』
「明日は休みで早起きしなくてもいいからな、今日は三人で楽しもうな♪」
『へっ!?どういう意味…!?』
振り返って見たカラは目を細めて不敵に笑う…。