第5章 勉強会♪
少しどたばたしてしまったけど、食事が終わった。
私は今、布団をしいている。
「絶対足りないわよ…。」
向「ユーリー、風呂どうする?」
「私は最後でいいわ。二人から三人ずつ入ってきて。」
お湯が足りなくなること間違いなし。
昔はリョーマと入った事あったわね…。
「まったく、やんちゃ坊主ばかりなんだから。」
不「手伝うよ。」
すらりとのびてきた、細い腕。
この人は…確かあの美少女。
「…あなたマネージャー?女の子よね。」
不「僕は男なんだって。まぁいいけど。」
「あら、失礼。」
なんでこんなに細いんだろう。
テニスしてるのに…。
不「越前は幸せだな。こんなに綺麗な姉さんがいるなんて。」
「お世辞はやめて…。…きゃっ?!」
不「危ない!!」
ぐらっとゆれる視界。
あたしを支える、細い腕。
でも…なんて力強いんだろう…。
「ありがとう…。」
不「ううん、大丈夫。僕は不二周助、よろしく。」
「なんで今ここで?」
不「…なんとなく。」
天然かつ不思議ちゃんなのか?!
変な人。あたしには合わない。
不「僕も入ってこようかな…。」
背中を向けて行ってしまった。
あ…。布団、全部しいてくれてる。
「優しい人だな…。」
越「姉さん、何してるの?」
「……なんでもないわよ。」
さっきは気が変わっただけで…。
気持ちは何も変わっていない。
越「さっき、先輩達が幽霊見たって…。」
「ゆ…幽霊なんてい、いないわ!!」
越「姉さん…一人で大丈夫?」
「だだだだ、大丈夫よ!!!!!!!!!!!!!」
幽霊なんていたら夜も眠れないわよ!!
科学で証明されてないものは信じないんだから!!
越「昔みたいに…一緒に入る……?」
「ああら!!リョーマったら、弱虫ね!!リョーマがそうしたいならいいのよ?」
越「じゃあ、一緒に入ろ。」
リョーマの頬が赤いのは気のせいかしら。
姉弟なんだから照れなくても…。