第5章 ドS彼氏の初デート
「何?くすぐったい?
…それとも感じてる?」
「ち、違うっ!」
「そうやって慌ててるの怪しいぜ…?やっぱ感じちゃってるだろ……っ」
「んぁっ……っ」
愁夜くんは私が耳弱いのを知ってるからそこばかり狙ってくる。
つい声が出てしまった私はとっさに口を手で覆った。
「しゅ、愁夜くん!ここでこういうことは……」
「じゃ、ここじゃなかったらいいのか……?このあと、俺ん家来る…?」
愁夜くんの家?
行ったこと一回もないし、誘われたこともない。
でも愁夜くんの家だよね……
……
…………
………………
……絶対危険だ!!
「どうすんだよ……ふっ……」
「ひゃ……え、遠慮しておきます……。
あと、もうこれくらいにして?」
耳に息を吹きかけられ、もう降参。
愁夜くんから少し離れて彼を見つめる。
「はいはい、わかった。このへんでやめといてやるよ…。
…次、覚悟しとけよ……?」
「は、はーい……」
やっと愁夜くんから解放され、スクリーンを見た。
さあ、続き続き~っと!
……って、
『…………END』
終わっちゃったよぉっ!!
最後の方、ほとんど観れなかった……泣。