第4章 ドS彼氏、教える
私は涙がこぼれそうなのを堪えて、自分の思いを伝えた。
しかし、
「“付き合い始めてから俺が変わった"、ねぇ…。
美琴は何か勘違いしてる……」
「え……?」
返ってきた答えは、予想外のものだった。
「んまあ、すぐにわかるって……。
……それじゃあ、」
彼はそこで言葉を止めると、私の顎を片手でくいっと持ち上げる。
「今から、“本当の俺"を教えてやるよ……。
……ん……」
そして顔を近づけ、そのまま唇を重ねた。
「んっ……」
いつもより長めのキスに息が苦しくなったため、彼の身体を押してみる。
……といっても、彼との甘いキスのせいで、あまり力が入っていないのだが。
しかし彼はやめようとしてくれない。
しかも身体を壁に押し付けられているので、逃げることは不可能だ。
「んんっ………んぁ…………っ!」
とうとう限界がきてしまい、酸素を求め口を少し開けると、すかさず彼は私の口内に熱い舌を入れてきた。
こういうキスは初めてなので、戸惑ってしまう。
「ん……っは……。
…ちゃんと舌、絡めろよ………んっ……」
「……んんぅ…………」
一度唇を離し、そう言うと彼は再び深いキスをしてきた。
彼の熱い舌が、私の舌を絡めとる。
私は彼に満足してもらえるよう、必死に舌を絡めた。