第4章 ドS彼氏、教える
──そして放課後
「あー、部活めんど~」
「ねー、帰りどっか寄っていかない?」
部活行く人、行かない人が次々と教室の外へと出ていく。
この場に残ったのは──
「…………」
「…………」
──私と愁夜くんの2人だけ。
静かなこの空間に、カチカチと時計の針の音だけが響く。
私に出された補習の課題はプリント2枚。
それをちゃっちゃと終わらせれば、帰れる。
……よし、早く終わらせてこの空間から脱出しよう。
そう考え、私は机に向かいプリントの問題を解き始めた。
…………しかし。
わ、わかんない……。
先生の企みか嫌がらせかは知らないけど、このプリントにある問題はかなり難しい。
……と、思う。(私が馬鹿なだけかもしれないけど)
これは中々進まないんじゃないか…。
……先生とかに教えてもらえればな……。
「……はぁ」
私は一つ、ため息をついた。