第3章 ドS彼氏、手当てする
「…ありがと。…嬉しいぜ」
うつむいていた顔をあげると、優しく微笑んでいる彼の顔がすぐ目の前に。
「っ!?しゅ、愁夜くんっ!?」
そして、彼は甘い声で囁く。
「…俺も、お前のことが一番好き……」
「…………っ!!」
……ドキン、ドキン…………
彼に聞こえてしまいそうなくらいに胸が高鳴る。
彼はどれだけ私をドキドキさせるつもりなんだろう。
彼が好きすぎて、どうにかなっちゃいそう…………。
その後私達は、外の水道で傷口を洗いに行った後、校舎に入り保健室に向かった。
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……ガラッ
「…失礼しまーす。」
愁夜くんは手がふさがっているので、私が保健室のドアを開けた。
保健室の中には誰もいない。
愁夜くんは保健室の奥にあるベッドに私を座らせた。
ふかふかしていて、気持ちが良い。
「先生いねーから、俺が手当てしてやるよ」
「あ、うん。ありがとう」
彼は保健室のどこかから消毒液と絆創膏を持ってきた。
そして、私の足を台の上へと乗せ、優しく消毒をしてくれる。
「痛かったら言えよ」
「うん、大丈夫。
あと、足首ひねっちゃったんだけど…………」
「じゃあ、湿布貼らなきゃな」
傷口に絆創膏を貼り終わった彼は、足首に湿布を貼ってくれた。