第13章 ~if~『武将で家族』
「「……………」」
二人は肩を震わせ声を堪えて笑っていた
「家康さんの女装……似合うかも…」
「端正な顔立ちしてるもんね。」
「にしても、政宗と光秀さんに弄られてる家康さんの姿、想像できるね」
「ね~。素っ気ない態度しか見たことないから、実際ここまで慌てるのかわかんないけど、あの二人相手なら、これぐらい慌てるんじゃない?」
「そうかも。そういえばこの前二人に秀吉さんが…………」
「……そうなんだ。そんなことまで世話焼きするんだね……」
姉妹の『武将で家族設定』話は遅くまで続いた
翌朝、女中が起こしに来てもなかなか起きず、心配した秀吉が姉妹を起こしに部屋へきた。
「こら!香菜、陽菜!起きろ!もう朝だぞ!」
「「…zzZ」」
「何してんだ、秀吉?」
「おはようございます。秀吉さん」
「政宗、家康。二人が起きないから起こすの手伝…!?」
座っていた秀吉が二人を部屋に入れようと立とうとした瞬間、姉妹に羽織の裾を握られ秀吉の行動を阻止され
「「…秀吉お母さん…」」
「「「!?!?」」」
「…ん…あれ?秀吉さん?」
「ん…お姉ちゃん…もう朝…?」
政宗と家康は三人に背を向け、肩を震わせ笑い声を必死に抑え
秀吉は
「…母親……兄貴じゃなく…母親……」
かなりへこんでしまい、姉妹が謝ってもなかなか元に戻らず、元に戻すのに丸1日かかったのであった。