第12章 動き始めた恋心〈10〉番外編
「(んなっ!?)」
「ちょっ!?信長様!?」
クイっ
「へっ///!?(顎クイ!?)」
信長様の顔がだんだん香菜に近づく
「のののののののぶながさまっ!?」
焦る香菜
俺も内心どうすればいいのかわからず、かなり焦っている
「貴様は黙ることも出来んのか。煩くて口づけが出来んだろ。」
「し、しなくていいです!陽菜達が帰ってくるまでおとなしくしていますっ!!」
香菜は離れようとするが、信長様はさらに引き寄せる
「の、信長様!…あの…」
「信長様、戯れはそこまでに!そろそろ陽菜達も着くころと思います!」
「秀吉、邪魔しおって」
「陽菜は初めての戦です。なのでしっかりお出迎えして労ってあげるべきです。」
「それもそうだな。では香菜、これで許してやる」
と言って信長様は
香菜の耳に
口づけた
「「!?」」
「どうやら帰ってきたようだな。では出迎えしてやろう」
と信長様は歩いていった
香菜は真っ赤な顔で口をパクパクしながら、口づけられた耳を抑えていた
香菜の肩をポンと叩き
「俺達も行こう」
と反対側の耳に声をかけ、同じように口づけをした
「!?」
信長様にまで嫉妬してしまうとは……
香菜のことになると、どうも気持ちが落ち着かない
「…なんでこんなこと…//」
香菜の呟きは秀吉の耳には届かなかった
「お姉ちゃん、風邪?」
真っ赤な顔で香菜が出迎えたことで、陽菜は心配そうに声をかけ
「なんでもない」
と香菜は言うしかなかった。