第2章 はじまり、そして出会い

「「は？」」


「(戸惑われるだろうけど、正直に話す以外説明しようがない)」


「私達は五百年くらい後の…未来から来た人間なんです！」


「「………」」

「面白い。これほどの大たわけ、初めて会った」

「火事に巻き込まれて怖い思いをしたせいでしょうか。おいたわしい…」


「(う…全然信じてない！)」


「本当に五百年先の時代から…っ」

「どうか落ち着いてください、陽菜様。まずはお二人のお召し物の替えを用意させますね。煤で汚れてしまっています」


「(あ、本当だ。気づかなかった…)」


言われて自分たちの服を見たら、二人とも着ている服が、あちこち黒くなったり焦げている。


「身なりを整えれば、お気持ちも落ち着くはずですよ」

「あ、ありがとうございます…」


頭を下げた私達の手を、三成さんがそっと握った。


「では早速お召し替えをいたしましょう」







姉妹が着替えてる間



寺のそばに急遽作られた陣営へ１人の男性が静かに入ってきた。


「御館様、ご無事でしたか」

「光秀…？」

「敵に狙われていると聞き、馳せ参じましたが…慌てる必要はなかったようですね」

「笑わせる。これまでに貴様が慌てたことなど一度たりともないだろう」



姉妹の着替えが終わると、三成に信長のところまで案内された。


「信長様、失礼します。」


姉妹が天幕の中に入ると、


「ほぉ…なかなか見られるようになったな」


「(褒めてるつもりなのかな……？ていうか１人、人増えてる……)」


誰か聞いた方がいいのか悩んでいると


「信長様！お怪我は！？」


天幕をかき分け、ひとりの人が駆けこんできた。


「秀吉か。大事ない。賊は取り逃がしたがな」

「そうでしたか……」

「(秀吉？……って！豊臣秀吉！？)」


ビックリしすぎて、思わずジーっと見ていたら


「……何者だ、お前達。」


……う………かなり睨んでる………