第78章 天邪鬼との愛の料理 ※R18
ある日の政宗の御殿にて……
「おい!家康!なんでもかんでも唐辛子をかけるな!!お前のは最初から辛くしてある!」
「辛さが足りません。」
「なるほど。家康様のように唐辛子をかければ、立派な人間になるのですね!では私も……」
「三成。お前はやめておきなさい。」
なぜ、家康・三成・秀吉が政宗の御殿で食事をしているかというと………
城下で必要なものを買って、自身の御殿に帰ろうとしていた家康。
すると、食材を買い込んでいた政宗とバッタリ会い、「秀吉と三成が来て、飯作るからお前も来い。」と言われ、『三成』という言葉に断ったが、聞く耳持たずの政宗に、無理矢理連れてこられたのだった。
そして、政宗が丹精込めて作った、美味しくて見事な料理を、家康は遠慮なしに唐辛子をかけていた。それを見ていた秀吉は、ふと気になったことを聞く。
「お前、陽菜が作ったものにも、唐辛子かけてるのか?」
「一度だけ、ひと口も食べずにかけたことがあって、そのときすごく落ち込んだから、それ以来、陽菜の作ったものにはかけてません。まぁ、陽菜が作ったものは美味しいですから、かける必要もないんですけどね。」
「おい。その言い方だと、俺が作ったものが、不味いみたいな言い方じゃねーか。」
「いえ。政宗さんのも美味しいですから。ご心配なく。」
そう言いながらも、唐辛子をかける家康。その行動に政宗が、何かをひらめき。
「家康。お前、俺に何か作ってみろ。」
政宗の言葉に、家康は顔をしかめた。