第75章 お医者さんごっこ part1 ※R18
「ふぅ~……疲れた……」
今日は朝から世話役の仕事で、みんなのところに文を届け、その後は、秀吉さんから金米糖、三成くんから頼んでいた書物を取りに行ってほしいと、お使いを頼まれ、それがようやく終わり、少し疲れたため、茶屋で休憩していた。
「…次、いつ家康とデートできるかな……」
家康と湖でピクニックデートをして半月ぐらい経った。勉強は2回ぐらい教えてもらったけど、デートは出来ていない。
毎日、お城か家康の御殿で会っているけど、家康はいつも忙しそうにしてるから、邪魔しちゃいけないと思い、会話もあまりしない。
たまに「息抜き…」って言われて、口づけすることはあるけど、それ以上は……ない。
「(これじゃ、私、欲求不満の人みたいじゃない……///)」
ふるふると顔を左右に振り、思っていることを頭から追払い、お茶を一口飲んだとき
「やぁ、陽菜さん」
「っ!!ゴホっ!!!」
目の前に無表情の佐助くんがいきなり現れて、むせこんでしまった。
「すまない。急に声をかけてしまって。大丈夫?」
「ケホっ、ケホっ……大丈夫……でも、佐助くんがなんでここに?」
佐助くんに背中を擦られながら、質問する。
「幸が行商しているから、その手伝いだよ。」
「そうなんだ…ケホ…」
ようやく落ち着き、佐助くんも隣に腰掛けて、お茶を注文した。