第47章 恋から愛へ《6》
「お先に失礼しまーす。」
ナース服から私服に着替え、
『仕事終わって、今から向かいます。』
と、佐助くんに連絡する。
すぐに既読になり
『了解(-□д□-)ゞ』
と、返事が来たのを見て、スマホを鞄に入れ、病院を出て駅まで向かっていった。
「佐助くん!おまたせ!」
駅の改札から少し離れたところで待っていた佐助くんを見つけ、小走りで近づく。
「いや、俺が早くに来ただけだから、気にしないでくれ。陽菜さん、お仕事お疲れ様。」
「佐助くんこそ、お疲れ様。えっと話って……」
「とりあえず、話が出来るとこに行こうか。」
佐助くんの言葉に頷き、近くの居酒屋に足を運んだ。
「現代に帰って1週間、ワームホールのこと調べてたんだけど、俺の計算とは合わなかったんだ。だから、あのときのは予想外のことだったよ。」
「そっか…じゃあ、もしかして、1ヶ月後に現れるのかな?
戦国時代にタイムスリップして、佐助くんが3ヶ月後に現れるって言ってたでしょ?予想外に現れたのなら、佐助くんが計算してくれたのとは関係ないんじゃ?」
「それが、次に現れる予定だったワームホールが消滅してるんだ…予想外に現れたワームホールによって、周期が乱れたみたいで…」
「そうなんだ……」
佐助くんからの連絡で、少しだけ期待していたから、その分ショックが大きい。
「陽菜さんは、戦国時代に戻りたい。って言ってたよね。俺も同じだから、もう少し研究してみるよ。何かわかったら、また連絡する。」
「うん。よろしくお願いします。」
その後、佐助くんとは、戦国時代でお互いどう過ごしていたかを、お酒を飲みながら話し合った。